
井上養鶏場「さがみっこ」推薦文
平成22年2月3日
「たまご博物館」高木伸一
「たまご博物館」という個人のホームページを開設しております高木と申します。たまご好き(食べるのが)なことから、このホームページを立ち上げました。ここ数年、「たまごかけごはん」ブームが続いています。「たまごかけごはん」は、お米、たまご、醤油といった食料自給率の高い食材のみで作れます。しかも、栄養豊富で美味しいですね。
私は、「たまごかけごはん」は日本の食文化の原点であると思っています。その「たまごかけごはん」に井上養鶏場の「さがみっこ」はうってつけです。「さがみっこ」の井上養鶏場には、私は何度か実際に訪問しています。大手鶏卵メーカーとは異なり、「平飼い」という特殊な方法で飼育されたブランド卵です。一般的な養鶏場では、メス鶏だけが「ケージ飼い」(cage:カゴの意)されています。しかし、井上養鶏場では、メス鶏10羽に対して1羽のオス鶏も一緒に飼っているのです。
利益追求の養鶏場では、このように「たまごを産まないオス鶏」を一緒に飼うことは、コスト増大になるので行われません。しかし、自然の状況に近いメス鶏とオス鶏の混飼(こんし:一緒に飼うこと)は、鶏(ニワトリ)にストレスを与えることなく、しぜんに近い状態で「たまご」を産むことができる環境であると思います。しかも、有精卵ですから、温めるだけでヒヨコが生まれる「生きているたまご」なのです。つまり、有精卵は「生命のカプセル」でもあるわけです。
元々、鶏は子孫繁栄のために「たまご」を産むのですから、オス鶏がいるのといないのとでは、環境が大きく異なります。でも、養鶏場では、たまごを産まないオス鶏にもエサを与えなければなりませんから、コストがかかります。このようなことで、スーパーで売られている「たまご」と「さがみっこ」のようなブランド卵の価格差が生まれるのです。
私は、これまでに1,300種類以上の「たまご」を食べてきましたが、その中でも「さがみっこ」は、みなさまに推薦できる一押しのたまごです。飼育方法のこだわりだけではなく、当然、そのこだわりは「味」に反映されています。たまご博物館は、テレビや雑誌の取材を受けることも多いのですが、その際に、「たまごのベスト10を教えてください」とよく言われます。その時には、必ず「さがみっこ」はエントリーされています。
スーパーで売られている一般卵(普通卵)に比べると「さがみっこ」のようなブランド卵は、鶏の飼育方法などからどうしても生産コストがかかり、高くなってしまいます。このため、家庭によっては、生のまま食べるときは「さがみっこ」で、ゆでたまごのときはスーパーの特売品という方というように、用途の合わせた使い方をしている人もいるのではないでしょうか。
実は、私も「たまごかけごはん」や「すき焼き」のときには、「さがみっこ」派なんです。
最近、低価格の食材が特売で売られていますが、良いものを生産するには、それなりのコスト(生産費用)がかかるのは当然です。「高くても良い商品を」というコンセプトの井上養鶏場は、その意味でも安心できる生産者です。
また、井上養鶏場では、一般の養鶏場とちがい、今話題の「ワクチン卵」も生産されています。ヒト用のインフルエンザ ワクチンの製造には鶏(ニワトリ)の有精卵が使われています。このことからも、井上養鶏場がたまごの品質に関する「製薬会社のおすみつき」をもらっているものと思います。
鶏の飼育に関して、井上養鶏場の特徴をもう一つお伝えします。
一般の養鶏場では、たまごを産む直前まで飼育業者で育てられた鶏を購入して、産卵させています。しかし、井上養鶏場では、孵化(ふか)直後の「初生ヒナ」(生まれたばかりのヒヨコ)を導入し、その状態から育てているのです。これは、先代からの「良いたまごは良い鶏から産まれる」というコンセプトのもと、受け継がれたものです。ヒヨコの段階からしっかり丈夫な鶏に育てるという井上さんの「こだわり」です。
私はこれまでに多くの養鶏場を訪問し、見学しました。普通の養鶏場では中に入ると鶏は逃げるのですが、井上養鶏場では逆に鶏が寄ってきて、長靴をくちばしでつついてくるのです。これも、鶏が養鶏場の方に「愛情をもって」育てられた証拠ではないかと思います。
私は、調理師免許や食生活アドバイザーの資格を持っています。また、現在、内閣府の「食品安全モニター」を拝命しています。それだけに、「食」(特に「たまご」)に関しては、厳しい目を持っていると自負しています。
そんな私が推薦できる井上養鶏場のブランド卵「さがみっこ」をぜひ一度、ご賞味ください。(その美味しさに、今後、スーパーの特売たまごが食べられなくなるかもしれませんが、あしからず)
2010.02.03
ホームページ「たまご博物館」館長高木 伸一
URL: http://homepage3.nifty.com/takakis2/
